本記事は、ビジネスおよび企業活動に於けるロジカルシンキング(論理的思考)の必要性、有用性について解説しており、ロジカルシンキング(論理的思考)について以下のように考えている諸兄にとって有用であると信じている。

想定される読者の疑問
  • ロジカルシンキング(論理的思考)は、本当に磨く必要があるのか
  • ロジカルシンキング(論理的思考) の真なるメリットは何か
  • ロジカルシンキング(論理的思考)は、具体的にどのようなビジネスシーンで必要とされるのか

まず初めに結論だが、ロジカルシンキング(論理的思考)は、ビジネスで活躍するために確実に必要な能力であり、決して陳腐化しない最重要スキルであると断ずることができる。圧倒的なロジカルシンキング(論理的思考)の力を身に付ければ、あらゆるビジネスシーンで成果を創出するための大きなアドバンテージになる。

ロジカルシンキング(論理的思考)は、全社経営、事業、或いは個人レベルのビジネス・企業活動といったあらゆる領域において必要となる現状把握、課題特定、分析、打ち手構築、意思決定のプロセスに非常に有用なツールである。また自身で思考する場面のみならず、ビジネス・コミュニケーションにおいても説得力を以て分かり易く伝えるために欠かせないスキルだ。

但し、ロジカルシンキング(論理的思考)のみに傾倒してしまっては、多大な成果創出は達成し得ない。人間はロジック・論理のみで動く生き物では無いからだ。「感情」或いは「アート」が必要な場面も多々存在する。

ロジカルシンキング(論理的思考)のビジネスにおける必要性は、はっきり言って疑義の余地は全く無い。ロジカルシンキング力(論理的思考力)を高めるか否か迷いるが生じているのであれば、時間が勿体無いので迅速にトレーニングに移った方が良い。

ロジカルシンキング力(論理的思考力)は、筋トレを続ければ重いウェイトを挙げられるようになるのと同様に、誰でも必ず鍛えられ、向上するスキルだ。本記事が、読者諸兄のロジカルシンキング力(論理的思考力)を高める後押しになることを切に願っている。

ロジカルシンキング(論理的思考力)の必要性を語る前に:本記事の信憑性

本記事の執筆者である私は、外資系トップ戦略コンサルティングファームで培った、日本人として最高レベルのロジカルシンキング力(論理的思考力)を保持していると自負している。

その証左として、グローバル・トップ企業の経営課題を解決するためにロジカルシンキング(論理的思考)が強く要請されるコンサルティングファームにおいて、呈示するアウトプットのクオリティ・スピードが評価され、常に最速のタイミングで昇進してきた。

以下で、私自身の実体験も交えて、ロジカルシンキング(論理的思考)が必要な理由について詳細に解説していく。尚、本記事はロジカルシンキング(論理的思考)の必要性を伝えるための記事であり、ロジカルシンキング(論理的思考)の概要やトレーニングについては引用に留め詳述していないので留意して欲しい。

ロジカルシンキング(論理的思考)とは?

ロジカルシンキング(論理的思考)に然程明るくない読者向けに、ロジカルシンキング(論理的思考)の基本的な定義を示す。

ロジカルシンキング(論理的思考)は、皆が正しく扱えているかは別問題として既に概念は普及している。書籍、或いはオンライン上でも情報が溢れており、私が改めて概説する価値を感じないので以下引用をご覧頂きたい。

ロジカルシンキングとは、筋道だった合理的な思考様式やその方法論のことを指します。日本語では論理思考(もしくは論理的思考)と呼ばれ、1990年代以降、ビジネスパーソンにとって最も重要なスキルの代表とされています。

ロジカルシンキングにはいくつかの重要な要素があり、それをしっかり押さえておくと、ロジカルシンキングの目的でもある問題解決や、説得力のある主張やコミュニケーションがより効果的にできるようになります。ビジネスパーソンとして、これらを効果的に行えることのメリットははかりしれません。

ロジカルシンキングの重要な構成要素は以下の6つです。
・主張と根拠に筋道が通っている
・バイアスにとらわれていない
・合理的である
・物事を適切に分解できる
・因果関係を正しく把握できる
・言葉や数字を適切に扱える

また、これらと関連して、フレームワーク(枠組み)で物事を捉えることができることも非常に重要です。

言い方を変えると、これらの力を実践を通じて磨いていくことができれば、ロジカルシンキングの力が高まり、生産的に仕事ができるようになるのです。不確実性が高まるこれからのビジネスシーンをサバイブする上でも、決して陳腐化しないこれらの力はぜひ身につけておきたいものです。

GLOBIS知見録:ロジカルシンキングとは?意味・構成要素や訓練方法を解説

ロジカルシンキング(論理的思考)で必要な思考手法

ロジカルシンキング(論理的思考)について概念を解説した。実際にロジカルシンキング(論理的思考)を駆使するにあたっては多岐に亘る思考手法が存在している。

私が外資系戦略コンサルティングファームで、ロジカルシンキング(論理的思考)を活用して日々グローバル・トップ企業の課題解決を支援する中で、特に優先的に理解する必要があると感じるロジカルシンキング(論理的思考)の思考手法を、簡潔に紹介する。

ロジカルシンキング(論理的思考)で必要な思考方法
  • Why so?(なぜそうなのか) / So what ?(だから何なのか)
  • MECE(ミーシー)
  • ピラミッドストラクチャー

ロジカルシンキング(論理的思考)で最も必要な思考方法①:Why so?(なぜそうなのか) / So what?(だから何なのか)

結論や主張を支える根拠としての「Why so?(なぜそうなのか)」と、事実から示唆や結論を抽出する「So What?(だから何なのか)」は、 ロジカルシンキング(論理的思考)の根幹を成す最重要の思考方法と言って良い。

ビジネスの世界では、全社戦略・マーケティング戦略・オペレーション・組織/人事戦略など、あらゆる領域の多彩な意思決定において、明確なロジック(論理)が必要になる。根拠なき意思決定など、現代における企業経営・企業活動の在るべき姿として許されざる事象だ。

その意思決定に繋がる主張・結論とそれらを支える事実を併せて思考するための「Why so?(なぜそうなのか) / So what ?(だから何なのか)」は、非常に重要な問いかけとなる。

ロジカルシンキング(論理的思考)で最も必要な思考方法②:MECE(ミーシー)

MECEは「 Mutually Exclusive, Collectively Exhaustive(漏れなくダブりなく)」の略語であり、ロジカルシンキング(論理的思考)の基本中の基本で前提となる概念である。

企業活動において意志決定をする上では、誤った判断を採用する可能性を排除するため、検討の全体像が示す必要がある。更に主張や根拠にダブりがあると意思決定の効率が削がれてしまうため、主張や根拠の構成要素をMECEにすることでダブりを排除することも重要だ。

ロジカルシンキング(論理的思考)で最も必要な思考方法③:ピラミッドストラクチャー

主張・結論とそれを支える根拠・事実を構造化する、「ピラミッドストラクチャー」は、ロジカルシンキング(論理的思考)によるアウトプット形成、他者とのコミュニケーションで重要だ。

良く「コンクルージョンファーストで考えろ」「結論から話せ」と指摘を受ける人も居ると思うが、そうした人の説明は論理的に整理されておらず、概して分かり難い。ピラミッドストラクチャーでのコミュニケーションが出来ていない為だ。

ピラミッドストラクチャーで結論+根拠・事実の順序で説明することで、自身が伝えたいことが明確となり、相手は話が整理されていると感じるため、コミュニケーションがスムーズになる。

ロジカルシンキング(論理的思考)の必要性:ビジネスで活躍するための最重要スキルで必要性大

結論として、ロジカルシンキング(論理的思考)は、ビジネスで活躍するために確実に必要な能力であり、決して陳腐化しない最重要スキルであると断ずることができる。圧倒的なロジカルシンキング(論理的思考)の力を身に付ければ、あらゆるビジネスシーンで成果を創出するための大きなアドバンテージになる。

ロジカルシンキング(論理的思考)は、全社経営、事業、或いは個人レベルのビジネス・企業活動といったあらゆる領域において必要となる現状把握、課題特定、分析、打ち手構築、意思決定のプロセスに非常に有用なツールである。また自身で思考する場面のみならず、ビジネス・コミュニケーションにおいても説得力を以て分かり易く伝えるために欠かせないスキルだ。

纏めると、ロジカルシンキング(論理的思考)の必要性は、大括りにすると以下の2つに収斂される。

ロジカルシンキング(論理的思考)の必要性
  • ロジカルシンキング(論理的思考)はあらゆる企業活動の課題解決において最高の思考ツールである
  • ロジカル(論理的)な説明は説得力を伴いコミュニケーションをスムーズにする

ロジカルシンキング(論理的思考)の必要性①:企業活動の課題解決において最高の思考ツール

ロジカルシンキング(論理的思考)を駆使することによって企業が抱える課題解決の実現が可能になる。全社戦略や事業戦略のみならず、組織・人事、オペレーション、IT、デジタル領域など、ありとあらゆる領域でロジカルシンキング(論理的思考)が必要になる。

私が日々、外資系戦略コンサルティングファームのプロジェクトで関わっているグローバル・トップ企業のクライアントにおいても、ロジカルシンキング(論理的思考)での課題解決が大前提となっている。

現状把握・課題特定・分析・打ち手検討・効果検証といった一連のプロセスを経て、明快な結論・主張と、それを支える客観的な根拠・事実を抽出するロジカルシンキング(論理的思考)は、ビジネス上の意思決定に欠かせず、全てのプロジェクトで斯かるアプローチを採用する。

企業活動は課題解決の連続である。その課題解決においてロジカルシンキング(論理的思考)を駆使することは大前提であり必要性が大きいと言える。寧ろ、今日のビジネス・シーンにおいて、効果的な課題解決を志向する限りは、ロジカルシンキング(論理的思考)無しの検討など在り得ないと言い切れる。

ロジカルシンキング(論理的思考)の必要性②: 説得力を伴い周囲とのコミュニケーションをスムーズにする

ロジカルシンキング(論理的思考)は、結論・主張と根拠を明確にし相手に分かり易く伝える効果がある。ロジカルシンキング(論理的思考)によって考え抜かれた主張は、他者を突き動かす原動力となる。

私が外資系戦略コンサルティングファームにおいてプロジェクトに従事する際も、あらゆるシーンでロジカルなコミュニケーションが重要になっている。

社内における日々のミーティング、クライアントへのプレゼンテーションや議論において、ピラミッドストラクチャーをベースとしたコミュニケーションは、意思疎通をスムーズにすると同時に伝えたいことや求めたいアクションを、説得力を以て伝達でき、相手を動かすことができる。

ロジカルシンキング(論理的思考)の必要性が大きいビジネス・シーン

ロジカルシンキング(論理的思考)は、あらゆるビジネス・企業活動の上で必要性が大きいと述べてきた。文字通り、あらゆる場面で必要とされるスキルでありレベル感を問わずに書き出すと、以下が具体的な例として挙げられる。

必要性が大きい具体的なビジネス・シーン(例)
  • 全社戦略における事業ポートフォリオの決定
  • 中期経営計画の検討
  • グループ横断の組織変革
  • 事業戦略の方針・施策の策定
  • 営業戦略・戦術の施策決定
  • 次世代ITインフラ導入に向けた検討・意思決定
  • 事業戦略を整理・検討・説明するためのパワーポイント作成
  • エクセルを用いた事業パフォーマンス分析
  • ワードでの稟議決裁文書作成
  • クライアントとの打ち合わせにおけるプレゼンテーション
  • 社内での定例的な営業成績レビューのための打ち合わせ など

定型業務のみを扱う職種は別として、付加価値が高い業務を担う全ての活動において、ロジカルシンキング(論理的思考)は効果を発揮し必要性が大きいと言える。戦略立案や管理業務を担うコーポレート機能のみに必要なわけではない。

「私は営業/バックオフィス/IT担当etcだから、ロジカルシンキング(論理的思考)は必要ない」と考えている人ほど、ロジカルシンキング(論理的思考)の必要性を理解して欲しい。ロジカルシンキング(論理的思考)を正しく扱えるかどうか、でパフォーマンスは大きく変わり世界は一変する。

ロジカルシンキング(論理的思考)は誰でも鍛えることが可能

一般論ではあるが、私自身の経験からも、「ロジカルシンキング(論理的思考)は誰でも必ず身に付けることが可能」と断言できる。トレーニングは必要だが、筋トレを継続することでより重いウェイトが挙げられるようになるのと同様に、ロジカルシンキング(論理的思考)も鍛錬で力を高めることができる。

私自身も、外資系戦略コンサルティングファームに入社するために必要とされるロジカルシンキング力(論理的思考力)を高める為に、トレーニングによって研鑽をしてきた過去がある。

関連書籍の精読、自己流トレーニング、ディスカッション、OJTで鍛錬を積んだ結果、最高峰のコンサルティングファームにおいて最速タイミングで昇進するだけのロジカルシンキング力(論理的思考力)を獲得した。

私に特別な才能があったわけでは無く、ロジカルシンキング(論理的思考)の必要性を理解し、弛まぬ鍛錬を積んだからこその結果であり、意思あるビジネスパーソンであれば誰でも鍛えることが可能だ。

留意点:ロジカルシンキング(論理的思考)は必要性大だが「唯一無二」では無い

ここまでロジカルシンキング(論理的思考)の必要性について説いてきた。

然しながら、ロジカルシンキング(論理的思考)のみに傾倒してしまっては、ビジネスにおいて多大な成果創出は達成し得ない。人間はロジック・論理のみで動く生き物では無いからだ。「感情」或いは「アート」が必要な場面も多々存在する。

私も、過去に「その結論はロジカルには正しいが、それだけでは相手を動かすことはできない」と言われ、辛酸を舐めたことがある。客観的な事実や数字ばかりを重視し、クライアントの意見を取り入れていなかったために、主張が受け入れられなかったのだ。

仮に正しい結論を導き出せたとしても、相手の「感情」を蔑ろにしてしまっては机上の空論で終わってしまう。周囲を動かすためには、ロジカルシンキング(論理的思考)のみならず、動かしたい人の「感情」に配慮する必要があることを、肝に銘じて欲しい。

まとめ:ロジカルシンキング(論理的思考)は必要性大、誰でも高められるスキル

ロジカルシンキング(論理的思考)のビジネスにおける必要性は大きく、はっきり言って疑義の余地は全く無い。ロジカルシンキング力(論理的思考力)を高めるか否か迷いるが生じているのであれば、時間が勿体無いので迅速にトレーニングに移った方が良い。

ロジカルシンキング力(論理的思考力)は、筋トレを続ければ重いウェイトを挙げられるようになるのと同様に、誰でも必ず鍛えられ、向上するスキルだ。本記事が、読者諸兄のロジカルシンキング力(論理的思考力)を高める後押しになることを切に願っている。

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